
『麦は肥食い(こえぐい)だから肥はいっぱいあげないとだめなんだよ!』と前働いていた職場で何度も聞かされたいたので、無肥料でほんとに育ってくれるかものすごく心配でしたが、こんなに大きく育ってくれました。フフ…ないちゃうわい。
しかし全てが全て順調、という訳ではなく、溝を掘った外周の土を盛り上げた場所や水はけのよい場所だけ密集して生育が良く、他はいまいちでした。如何せん田んぼなので、水持ちが良いのは良い事なのですが、結構生育に差があり、次回への良い勉強になりました。
で、つまるところ肥料はいらないと分かったわけですが、じゃあどうして農家は肥料をまいて育ててしまうのか。
答えは簡単。草を生やさないから。草が生えないところに作物が生える道理もなく、除草剤をまき、草を根絶やしにして麦をまくので肥が必要、という事になります。あとは作物を収穫してそのガラ(稲わらや麦わらなど)を回収して持って行ったり、刈った草も回収してしまうからどんどん痩せていくんでしょうね。堆積物が全くない、毎回耕起して微生物の活動が無いことも要因かもしれません。ぶっちゃけ慣行農法やってる限り一生化成肥料が手放せないでしょうね。
この時期周りの田んぼでは田植えが終り、綺麗に水を張った田んぼがいたるところで見られます。その反面、海に目をやると、実はこの時期ものすごく汚れているのです。原因は色々あるかとは思いますが、その一端を担っているのが化成肥料なのです。(ほんとかよ?と思われる方は、冬の海と田植え時期の海を見比べてください)
化成肥料をまいて植物が吸収できなかった分は雨で流され、川に、最終的に海に流れ着きます。
山に住んでいる人は山の事だけを考えればよいわけではなく、最終的に行き着く海、途中の川の事も考えてあげないといけないと思います。
除草剤や化成肥料を使わなくても、ちょっとした工夫で植物は育ってくれます。人間が想像するよりもはるかに植物は強いのです。
自分で自分の首を絞める農法はさっさとやめるべきだと私は思っています。
なにはともあれ、今年は小麦粉が作れるか!?お楽しみに!

